「ニュースペーBar 泉崎コメディクラブ」(毎週水曜日、琉球新報本社1階で開催)を主宰する大久保謙さん(41)とアコーディオン奏者で県内の公民館を回る山原麗華さん(36)、両琉球新報アンバサダーがこのほど、琉球新報の紙とデジタル版それぞれの魅力や今後について意見を交わした。(2026年1月4日付の詳報) ー琉球新報の紙の新聞とデジタルはどちらを利用している?大久保「イベントでデジタル版の紙面を使っているから、アプリのリリース前からデジタル版は使っている。アプリは読み込みも早く助かっている。デジタルは使い始めてから結構長い」山原「デジタルは外出先でしか見ない。普段は紙の新聞を持ち歩いている。 仕事で地域の公民館を回っているとその地域の話題が掲載された記事が掲示されていることがある。地域の人たちもそれを見て『あの時100歳のお祝いをしたね』などの話題になり、思い出が共有されている。それが紙の醍醐味(だいごみ)だと思う」大久保「気になる記事のスクリーンショットが回ってくるのはデジタルの方が多い気がする」山原「区長さんが地域の記事をスクリーンに映して集まった人たちに共有しているのを見たことがある。そういう方法が取れるのはデジタルならではなのかもしれない」大久保「(デジタルは)拡大できるから、文字がを大きくして読める。使いやすいと思っている」山原「地域に行くと公演の参加者が私が載った記事のスクラップを見せてくれることがある。この間は、孫が載った記事を祖母が切り抜いて保管していて、その数十年後に再び孫が紙面に載って、並べて読んで、時の流れを感じたと話していた。これは紙ならでのことで、記憶に残りやすいのも紙なのかと思った」大久保「いつも紙の新聞を持ち歩いているが、どうしてもかさばってしまう。連載物で前日はどう書いていたかとすぐに振り返るのはデジタルが便利。毎日、前日の新聞は持っていないので」ー普段どのように新聞を読んでいる?山原「とりあえず全体を見て自分が気になったところを読む。紙の良さは自分が気になったところを見つけ優先順をつけて読むことができることだと思う」大久保「スマホで見出しなど大まかな流れを確認し、その後に紙でじっくり読んでいる。デジタルでも記事単発で見るのではなく、紙面ビューアーとして読むとレイアウトやそのほかの記事との関連性も見ている」ー琉球新報の記事への感想など。山原「沖縄戦後80年の記事がすごく多かった。その中で少年が兵隊になって母に送った「帰りたいけど帰れない」という記事を読み朝から大泣きした。自分の番組(ラジオ沖縄・山原麗華の元気なナツメロ(爆笑))でも『あの記事は読んだか』と声が寄せられた。また、声の欄で「自分の愛犬が亡くなった」との投稿があり番組で取り上げたら、リスナーも新聞を引っ張り出して読み出してみんなで感情を共有したことがあった。その後、投稿者から「取り上げてくれてありがとう」とお礼ももらった。大久保「戦後80年のキャンペーン企画は素晴らしいと思う。知っていたようで知らなかったことをまとめてくれるので、これを沖縄で生活する教科書として知識をつけていけばいいと思った。一方で、選挙報道は変わってもいいと思う。投票率が上がらないので、投票期間中にもう少し生々しい話を出すとか。デジタルのシェアの話のように『こんな話が載っていたね』となるような選挙報道にしてほしい。現在の報道はまるで広報が自宅に届いている感じがする。私たちが住む地域の課題がいろんな角度から見られる選挙ほど面白いものはないののだから、報道で盛り上げてほしい」ー沖縄戦や基地問題など琉球新報が大事だと思い報道を続けているものだが、自分事として読んでもらうためにどういう工夫をしたらいいか。山原「小学校の司書の先生に『子どもたちは沖縄戦の話はおじいちゃんおばあちゃんのこと、と思って頭に入らない。教える側もどうしても難しい話と思ってしまっている。若くて面白い琉球新報アンバサダーの山原さんが教えてくれたら、子どもたちも新聞を読むかもしれない』と言われたことがある」大久保「自分だけで読むと大人でも分からないことがある。そんな時は飛ばして読んでしまう。僕はみんなで一緒に読めばいいと思っている。『これ分からないけどどういう意味?』と周りに聞けたら理解につながる。泉崎コメディクラブは一度、琉球新報社が編集して世に出た記事を再編集して読み解いている感じ。こういう読み方が広まるといいなと思うし、シェアをしていけば興味なさそうだった沖縄戦も見方が変わるのではないか」―改めて、新聞の良さとは。山原「ある人は戦争で学校に行けなくて新聞から文字を学んだと言っていた。 ラジオの現場でも隅から隅まで新聞を読めと言われている。分からないことは調べながら読んでいくうちに、こんなに新聞って面白いんだと気付いた。ネットニュースを利用しがちな世代だが、新聞に触れるとネットニュースの情報源はどこからかと思うのがある。信ぴょう性に欠ける」大久保「新聞はたくさんの記事もありながら署名で書いているから信ぴょう性がある。 新聞の楽しみ方として、選挙などが近いと翌日の紙面に何が載るか分かるときがある。それらがどう書かれるかを楽しみにしている。スピードでは速報にかなわないが、聞き取った内容をどう解釈するかを考えながら読めるのが新聞だと思う」ー最後に、新聞紙を読んだ後の活用方法は。山原「料理の生ごみ処理によく使っている。新聞にくるんで捨てると匂いが出なくなる。レジ袋も有料になる中で、エコを考えると新聞はすごく役に立っている。 それに新聞は介護現場で活用されている。体操の時に足元に置き、足の指を使って引っ張る動きや、新聞を丸めて振って肩の柔軟に使われているのを目にする」大久保「ある程度ためると古紙リサイクル業者に持ち込んで買い取ってもらうこともできますね。新聞は最初から最後までいいことだらけですよ」大久保謙(おおくぼ・けん)琉球新報アンバサダー。1984年生まれ、神奈川県茅ケ崎市出身。実家は朝日新聞の販売店。大手芸能事務所に入社後、有名タレントたちのマネージャーや劇場プロデューサーを歴任。2018年より沖縄に移住しFECオフィスで「お笑い米軍基地」のプロデューサーを務める。退社後は株式会社まるとまるっとを設立し、代表取締役に就任。現在は県外の修学旅行生に向けた平和学習プログラムの策定や新聞を活用したイベント開催などを手掛けている。山原麗華(やまはら・れいか)琉球新報アンバサダー。1989年生まれ、那覇市出身。大学卒業後の2010年から19年まで県内の介護施設で勤務する。介護施設で東日本大震災の被災者と交流したことをきっかけに本格的にアコーディオンを学び、以降県内の福祉施設や公民館で昭和歌謡や琉球民謡を披露する活動を始める。2019年よりラジオ沖縄で「山原麗華の元気なナツメロ(爆笑)」のパーソナリティーに就任。毎週木曜日午後7時半から午後10時まで生放送中。#琉球新報 #アンバサダー #大久保謙 #山原麗華 #泉崎コメディクラブ #爆笑